ブータン、朝の通勤路

私は、ブータンの首都ティンプーにある、

モティタンという丘の上に住んでいます。

モティタンの丘のてっぺんにある、屋根が緑で外壁が薄桃色の家です。

職場は、丘のふもとにある町の中にあります。



最近は、運動のために、朝職場まで徒歩で通うことにしています。

4キロぐらいで、徒歩で約40分。

リュックをしょって、山道をてくてく歩きます。



標高2600メートルの高地のためか、ここに越してきたばかりの頃は、

町まで歩くと少し息が切れたのですが、

最近は慣れてきたのか、気持ちいいお散歩のような感じになってきました。




そんなわけで、今日は毎朝の通勤路をご紹介。

手元のiPhoneでパシャパシャ写真を撮りながら職場に向かうこととします。



まず家の前。

標高が高いので、町より3度程度気温が低いです。

芝には霜がおりています。


そして、木が凍ってる!


なんでだろう。誰かが水かけたのかなぁ。

理由は、わからなかったのですが、道の脇の木が一本凍っていました。

昨夜は冷え込んだのだなぁ。



そしてこれが、近所のおじちゃん。

朝から表で、お湯を張った洗面器のようなものを出して、なにやら作っています。


「おじちゃん、おはようございます! なにをされているのでしょうか。」





英語が苦手で、ちょっと戸惑うおじちゃん。

よくよく聞いてみると、ヤクの毛で帽子を作っているとのこと。

これがその帽子です。





(なんかちょっとカツラみたいで不気味・・・)



と内心少し思わなくもなかったですが、これは、実は、

メラク・サクテンと呼ばれる地域の遊牧民たちがかぶる、伝統的な帽子なのです。

雨が降った時に、この4本長く伸びたひも部分を雨がつたい、ここからぽとぽと雨だれが落ちるので、

雨が襟などから衣服の中に入るのを防ぐとのこと。

なかなか面白い仕組み。



ヤクの毛をお湯でほぐしながら、この帽子の形を作り、

それを外で干して帽子にするようです。

おうちの外にはこんな風に帽子が干されていました。



そういえば、なんでメラク・サクテンの遊牧民の帽子を、

首都ティンプーの近くの丘の上に住むおじちゃんが作ってるんだろう・・・。

後から考えたら謎でしたが、まぁ、そんなこともある。




ちなみにこれが、おじちゃんの奥さんであるおばちゃんです。

おはようございまーす。



おじちゃんとおばちゃんの家を過ぎると、しばらく林がつづきます。

こんな感じ。




朝日を浴びて、木の影がのびます。

林のあるところは、下に落ち葉が敷きつめられているので、

ふかふかしてて歩きやすくて楽ちんです。

朝日の中、てくてくと林を抜けると、


いっきに眺望が広がります。

こんな感じ。



ふつうに、牛。

これ、そういえば誰が飼ってるんだろう・・・。

乳牛なのかなぁ。

この辺は、当たり前のように、道路を牛や馬が歩いているのですが、

そういえば牛舎みたいなものが見当たらず、

誰の牛・馬なんだかわからない。

でもとりあえず、ここに、毎朝、牛がいます。


このあたりは、標高も高く、見通しがよくて気持ちいです。

こんな風景の中を歩いています。



しばらく下ると、だんだん建物が増えてきます。

これは、モティタンの丘の中腹にある、モティタン公園!


石畳の道があり、ちょっとこじゃれた公園です。(逆光で見えにくくすみません)

まだ朝9時前だというのに、すでに子どもたちがすべり台で遊んでいました。


こちら、モティタン公園の柵。

凍ってます。




丘をくだるにつれ、

周りはだんだん町らしくなってきました。



この後、(写真撮るのを忘れてしまったのですが)、

小学校の前を通り、路地を抜け、労働省の前の坂を下り、


町へ!

これは国道。

立派です。


国道を渡り、最後にこの草原を横目に坂を下ると職場です。

家を出てから、40分ぐらい。

職場につき、おはようございまーす!



今日も散歩ですっきり。

いい朝です。

さ、一日がんばろー。



そんなブータンへの行き方はこちら