タシチョゾン(お城)に咲く梅


3月の半ばぐらいから、ブータンも春の陽気です。

町のいたるところで、人の背丈ほどの桃の木が、ピンク色の花をつけています。

道路の脇、民家の庭、山の茂み・・・。

あらゆるところに、ピンク色の花が点在して見えます。

足元には、クローバーやタンポポが咲いています。

とってもかわいらしい、のどかなブータンの春です。



さてさて、そんな中でも、ひときわ目を引くのが、

タシチョゾンと呼ばれるティンプーのお城の前にある、二本の梅の木。

タシチョゾンには官庁も入っているので、

私も仕事でちょくちょく行くのですが、

その目の前にある梅の木は、とても不思議です。



それが、これ。

そう、見ての通り、一本の木に紅色の花と白い花が両方咲いているのです。

初めて見たとき、「え!?」とわが目を疑いました。

どうなっているのだろう。

ひょっとして、接ぎ木なのかな?


でも近くに寄ってみると、このとおり。

一本の枝から、紅と白、両方の花が咲いている。

中には交互に花がついてたりする。



どうなってるのだろう。

日本でも、こんな梅、みたことないなぁ。

とっても不思議。

そして、とってもきれい。



ところで、タシチョゾンには2つの入口があります。

1つは、タシチョゾンを観光に来た観光客の方や、私のような一般の公務員が出入りしている入口。


もう一つが、王様や長官レベルの人だけが利用する入口。



そして実は、この紅白両方の花をつける梅は、王様が利用する入口の両脇だけにあるのです。

もう一つの、私たちが日ごろ利用している入口の両脇には、

ふつうの、白色の梅が植わっています。



こんな特別な梅だから、王様が使われる入口に植えられているのかな。



そんなことを考えていたら、同僚が笑って冗談めかしていいました。

「王様の、スーパーパワーで、梅もこんな素敵な色になってるのかもね」



ブータンも、春です。




そんなブータンへの行き方はこちら